動画配信サービス(VOD)とは?歴史・種類・仕組みを徹底解説

本ページでは、動画配信サービス(VOD)の種類・仕組み・特徴など、基本を解説しています。動画配信サービスの知識が深まる内容です。
「はじめて動画配信サービスを使う」「名前は聞いたことあるけど具体的に知らない」という思いをお持ちの方は読んでみてください。
動画配信サービスとは
映画・ドラマ・アニメをオンライン上で視聴できるサービスです。
主に3つの種類があります。
- AVOD(Advertising Video On Demand(アドバータイジングビデオオンデマンド))
- SVOD(Subscription Video on Demand(サブスクリプションビデオオンデマンド))
- TVOD(Transactional Video On Demand(トランザクショナルビデオオンデマンド))
詳しくは後述しますが、日本ではこの3種類のタイプが主流です。
1つのタイプに注力したり、組み合わせてサービスを展開している動画配信サービスもあります。
歴史
ニコニコ動画やYouTubeなどの動画サービスは2006年ごろから人気を博していました。
しかし、SVODいわゆるサブスク型の動画配信サービスが定着し始めたのは2014年からです。この年に、Huluが日本テレビの傘下に加わったことが起因しているでしょう。
実は、2014年以前にもSVODは存在していました。2005年にUSENが開始した無料動画配信サービス「GyaO」や2009年に今のdTVの前身となった「BeeTV」がありました。
でも、人気や話題にならず、ニコニコ動画やYouTubeの影に身を潜めました。
成長しなかった理由は以下のとおりです。
- 著作権問題で配信コンテンツが少なかった
- 今ほどスマホ性能が高くなく、動画視聴はパソコンメインだった
- 動画は地上波放送が主力だった
ネットではニコニコ動画やYouTubeに抑え込められ、今よりもスマホ依存度が高くなく、まだまだテレビ時代だった背景があります。
また、コンテンツが少なかったことが何よりも起因しているでしょう。「レンタルビデオショップで借りればいいじゃん」そんな時代でした。
Netflixが動画配信サービス人気の追い風へ
Netflixは2015年9月に日本サービスをスタートしました。サービス当初は今のように知名度は高くありませんでした。
しかし、今では広告を目にしたり、テレビ番組で取り上げられたり、SNSでコメントされたり。多くの方が認知するサービスへと成長しています。
マーケティング戦略が秀逸で2019年9月には、先にサービスを開始した「Hulu」有料放送の「WOWOW」を抜き去り会員数300万人突破しています。
日本の動画配信サービス業界をさらに人気へと押し上げました。
動画配信サービス(VOD)の種類
先述したとおり、動画配信サービスには3つのタイプがメインです。
- AVOD(Advertising Video On Demand(アドバータイジングビデオオンデマンド))
- SVOD(Subscription Video on Demand(サブスクリプションビデオオンデマンド))
- TVOD(Transactional Video On Demand(トランザクショナルビデオオンデマンド))
それぞれ解説します。
AVOD
Advertising Video On Demand(アドバータイジングビデオオンデマンド)の略称になります。
企業広告からの収益がメインになるタイプです。イメージは、テレビCMです。日本のテレビCMは企業がテレビ局にお金を払い自社の宣伝をします。それをインターネット版にしたのがAVODです。
代表的なサービス
- AbemaTV
- YouTube
- ニコニコ動画
動画の途中に広告が流れるサービスを指すことが多いです。
SVOD
Subscription Video on Demand(サブスクリプションビデオオンデマンド)の略称になります。
一定金額を支払うことで、配信されているプラットフォームで指定された映画・ドラマ・アニメなどが見られるタイプです。配信されている作品が見放題になるのが特徴的です。
日本のSVODは、ほかのタイプと組み合わせられることが多いです。たとえば、日本最大手の「U-NEXT」はSVODと後述するTVODの組み合わせです。
また、AbemaTVはAVODがベースですが、プレミアム会員になることでSVODも利用できます。
代表的なサービス
- Hulu
- Netflix
- U-NEXT(TVODと組み合わせ)
- dTV(TVODと組み合わせ)
実は、SVODメインでサービスを行っているのは意外と少ないです。
TVOD
Transactional Video On Demand(トランザクショナルビデオオンデマンド)の略称になります。別名「PPV(ペイ・パー・ビュー)」と言われています。
これは、都度課金のレンタル型になります。インターネット上でできるレンタルと思っておいてください。
TVODで配信されている作品は、主に最新作品や人気作品です。TVODは、「いちいちレンタルビデオショップに行かなくてよい」「返却の手間がない」です。スマホやパソコンで簡単に借りられることがウリです。
代表的なサービス(すべてSVODとの組み合わせ)
- U-NEXT
- dTV
- Amazonプライムビデオ
- Paravi
- ビデオマーケット
よく使われる動画配信サービス用語
はじめて動画配信サービスを使ってみようと思っている方は、いろいろと調べられていると思います。
そのなかで、覚えておいて欲しい用語を3つ紹介します。
下記の単語を頭の片隅に入れながら、どの動画配信サービスと契約しようか考えましょう。
無料お試し期間
動画配信サービスにおいてもっとも重要なことが「無料お試し期間」です。ほとんどのサービスには設けられているサービスの1つで、「ぜひ弊社のサービスを無料で使ってみてください」というものです。
無料とはいえ会員者と同じサービスを受けられ、なおかつ期間内に解約すればお金は一切かからないスペシャルなサービスです。
配信コンテンツやアプリの操作方法など、自分に合う合わないを把握できる期間であるため、是が非でも有効活用しましょう。
なお、無料お試し期間は各サービスによって異なります。必ず確認しましょう。
ダウンロード機能
ダウンロード機能は、下記のような方におすすめです。
- 電車やバスなどで通勤・通学されている方
- 新幹線や飛行機など長距離出張が多い方
ダウンロード機能は、一時的にスマホやタブレットに保存することができる機能になります。
「でも、スマホやタブレットで視聴したら通信量の消費が激しいよね。制限かからないのか?」と不安になるかもしれませんが、保存がされた状態ですので視聴中は通信量を消費しません。
ただ、ダウンロード時は通信量がかかります。そのため、Wi-Fiが飛んでいる自宅などでダウンロードしておけば、移動中の視聴は通信量を消費することはありません。
サービスによってダウンロード有無があるため、「移動中に使いたいな」とちょっとでも考えてい方は覚えておきましょう。
同時視聴
同時視聴は、1アカウントで複数人が同時に同じサービスを使い、別々の作品を見られる機能です。
たとえば、U-NEXTは同時視聴は最大4人までです。
あなたがU-NEXTに登録したら、そのアカウントでほか3名まで使えるようになります。家族4人であれば1アカウントで、全員が別々の作品を視聴することができます。
同時視聴は、複数人で使う場合は心強い機能です。
各サービスによって同時視聴可能有無があり、視聴者上限数が違う場合もあります。もし、同時視聴を望むのであれば、必ずチェックしておきたい項目です。
動画配信サービスの選び方
「結局、どのサービスを使えばよいのか」と悩まれると思います。
そこで、下記の記事で「失敗しない動画配信サービスの選び方」を説明しています。「これだ!」というサービスがない方は、記事内にあるおすすめ動画配信サービスを選んでみてください。
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失敗しない動画配信サービス(VOD)の選び方【無料お試し期間がポイント】
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あわせて、動画配信サービスを契約するメリット・デメリットを解説している記事もあります。こちらもお読みになることで、グッと知識が深まりますので一読してみてください。
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動画配信サービス(VOD)を契約するメリット・デメリット【期待できる効果とは】
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